『仮想ディストピア』
メリークリスマス。付き合い始めから将来を考えようと話していた彼女と別れ、お先真っ暗な僕です。こんばんは。まもなくアラフォーです。出口が全く見えません。
でも大丈夫。別れた遠因であり、入り口から労働環境が話と違った現職について、これはだめだと始めた転職活動は順調である。早速、最終面接が秒で2本決まった。だから大丈夫、大丈夫、ぼくは大丈夫(自分に言い聞かせる)。眉村ちあきを聴けば大丈夫。
何年か前、30歳くらいの俺はももクロ沼に1年くらいハマった(以下、この1年を「ももクロ元年」という。)。
疲れていたんだと思う。偶然聴いた仮想ディストピアがぶっ刺さった。何がきっかけで『仮想ディストピア』にはまったんだろう。全く覚えていない。
いずれにせよ、そこからももクロに関心を持ち、モモノフである友達の彼女にいろいろ教えてもらい、ライブ童貞をももクロに捧げるほどはまったのである。
ライブの物販では、黄色のライブTシャツを買った。本当は桃色がどタイプなので桃色Tシャツがほしかったのだけど、友達の彼女の目を意識すると恥ずかしくて買えなかった。
話を戻す。30歳くらいの時、おれはいろいろ行き詰まっていた。行き詰まり、先が見えず、狼狽えていた。それでもなんとか、他人に心から助けを求めることができた。
助けてもらい、定期的に色々お話したりしていた時間とととももクロ元年は重なる。ももクロ元年中は、何日に一回かは『仮想ディストピア』を聴いていた。あるときは移動時間に、あるときは安い酒で酔いながら延々と聴いた。ときには部屋で歌った。
しかし、突然、憑き物が落ちたかのように『仮想ディストピア』を聞き続けるたももクロ元年は終わりを告げる。
終わりのきっかけは思いつかない。なんでかはわからないけど、突然気が済んだのだ。おれがももクロを必要としていた時間は終わった。
今日久しぶりに『仮想ディストピア』を聴いた。そうしたら、なんであんなにハマったのかわかった気がした。
きっと、そのときのおれは、"自分という人間を一度ぶっ壊して、人とつながっている実感を感じられる人間に再構成したかった"のだ。
昨日、休日出勤をして、たまたま出勤していた職場のワンオペ奥さんと色々話した。話をする中でたくさんのことに共感した。ワンオペ奥さんのことが人間的に好きで、そんな人としっかり話せて嬉しかったし気分転換になった。とはいっても、話を聴いた時間が長くて、本当は一番聴いて欲しかった「実は僕、仕事やめようと思うんです」とは言えなかった。
ももクロ元年のおれは、そういう言いにくいこととかも安心して他人に話せて、相手が受け止めてくれるような関係を心から求めていたんだと思う。いや、今だって求めている。
奥さんの話は直接的ではないけどワンオペしんどいという話で、そういう話を聞くこと(吐き出す手伝いをすること)ができたことは嬉しかった。でも、きっと自分の気持ちを話せなくて消化不良だから、昨日は、またストゼロとかうまい日本酒を飲んでいたのだろう。
なんというか、『仮想ディストピア』って、そういう曲のように思える。
おれは不器用だから、"人とつながりたい"と心から思っていることを時々思い出さなきゃ忘れてしまう。
『仮想ディストピア』は「星がひとつ壊れちまった」から「星がひとつ生まれ変わった」で終わる。大好きなんだけど、できるだけ聞き返さないで生きれるようにしたい。
今日も休日出勤です。ファック弊社。