34歳からはじめる自由帳

あれが好きななにかについて言葉にするブログだわんわん。チャームポイントは誤時脱字。

果物を冷やして食べる

 そうだ、健康的に生きようとあるとき強く思った。

 

 アルコールやいろんなものに軽く依存しがちである。これはさすがによくないぞ、と自分のウェストを包みきれないズボン、そして健診でのγ-gtpの値を見つめながら強く思ったのである。最近では尿酸値もやばい。

 

 そんなことを考えているタイミングで繰り返し聞いていたのが『合法的トビ方ノススメ』であった。聞いているうちに思った。とりあえずアルコールは合法的であるがおれももっと健康的なトビ方をしよう。

 

 一度うつ病になってドーパミンが枯渇した人間ならではの視点がある。あらゆる出来事をどれだけドーパミンを分泌させるか、という観点から物事を整理できるようになる。たとえば、ストロングゼロのロング缶と同様のドーパミンを出すものはなにか、というように。ドーパミンゼロというドブ状態を経験して得た比較の視座である。

 

 そうだ、この尺度に体への負荷を与えるものとの関係を一度整理してみよう。クロス集計表を作るのだ。

 

 まあ、クロス集計表は作らなかったのだけど、健康被害が少なくてドーパミンが出そうな出来事をまとめてみた結果、「くだものを冷やして食べる」という行動オプションが導き出された。

 

 果物はうまい。でもうまいものは高けえ。

 

 ではコストを下げるためにどんなことができるだろうか。簡単である、ふるさと納税を限界まで利用するのである。

 

 そういうわけで、手始めに紅まどんなを取り寄せてみた。ネットでめちゃくちゃうまいらしいと知ったからである。まあこれがはっとするほどうまかったわけだ。最近はふるさと納税でもらえるようないいもんじゃなくて、適度に安価なものを頼むようにしている。マンゴーがうまい。

 

 仕事関係で時間を使いまくってますが、 最近はまあそんな感じです。

 

 

 

 

『you』

 仲のいい友達と少人数で飲むのが好きだ。一番自分を晒している友達と飲むと「お前そんな事言うかね」っていうことも面と向かって言われる。そんなやり取りも信頼関係がある前提のじゃれ合いと信じているし、とりあえず言われたことは受け止めることにしてる。いや、俺も突っ込んで色々言うのよ。相当言ってる。

 

 特にその友達と一緒に酒を飲みながら音楽を聞くのが好きで、かなりざっくばらんな話をする。そうすると友だちが「ysdはなんでそのスペックで結婚できない(しない)のよ」といってくれる。

 

 うるせえよ馬鹿。ていうか、できるのにしないのか、したいのにできないのか自分でもわからんのよ。

 

 ところで最近、テレビで『ひぐらしのなく頃に』やってますね。初めて観たのが10年前くらいだった。学生だったあの頃友達だった女の子はみんな結婚してるな。

 

 当時、特に中の良かった女友達がいた。そのこととカラオケに行くと、彼女はよくyouを歌っていた。彼女とは本当に仲が良かったんだけど付き合うには至らなかった。それは自分の本当の気持ちというか、好きだよって言えなかったからだったと今でも思っている。思い込みではなくて実際にそういう局面があったのよ。

 

 ところでおれは女性に自分のほんとうの気持ちを伝えるのが苦手だ。技巧的にこう言っとけばいいんだろっていうのは知ってるけど、なんていうか断れれたり気持ちを受け止められなかったときにダメージ食らっても、という腹のくくり方をしつつ心を晒すのが苦手だ。その究極な形態のセ○ロスも苦手である。

 

 だからワンナイトとかは絶対にない。心を開けてない人とそんなぺろぺろなんて考えられないからだ。っていうか来いよ風の圧を食らっても乗れない。据え膳前に恐縮するタイプである。

 

 女の子と対面するとすごく緊張する。うまくその場でそれっぽいことを語ることはできるけれど、すごくドキドキしている。ぶっちゃけると膣内射精障害である。それもハードな自分磨きのせいじゃなくて、自分の気持ちをぶつけていいのかなっていうふうに思ってしまうから、つまり心因性のものであると思う。

 

 その原因を深堀りすれば、きっと母親との関係にあるんだとともう。母は子の気持ちを正面から受け止められないし、そんなこと子どもに言っちゃだめだよっていうことを言ってしまう人であった。

 

 その際たる出来事。父があるとき病気で働けなってしまうというハードな出来事があった。じゃあこれからうちはどうするのよ、家庭は成り立つのかよと詰め寄る自分に母は「私は実家に帰ればいいから」と言ってしまうような人であった。

 

 その出来事以降、おれはタバコを吸うようになり、家庭に期待しなくなった。

 

 今朝付き合ってる人とベッドの上でべたべたしながら、そんな母との関係のことを考えていた。そうして夜になって、さっき録画してた『ひぐらしのなく頃に』を観た。ああ、そういえばこの作品の『you』って曲よく聞いていたし、好きだった子が歌っていたなと思い出した。つらい歌詞だな。

 

 今付き合っている子は次に会うときに向けて甘い物好きのおれのためにケーキを注文してくれったんだって。LINEでそんなやりとりをしながら、10年くらい前のことを思い出し、ああ、かつておれはあの子のことすごく好きだったし、いろんなことをさらけ出した自分に興味を持ってくれた稀有な存在だったんだな、と今更思った。

 

 今日久しぶりにタバコを吸った。おれ、本当に結婚したいのかな。

 

 

 

YOU(ひぐらしマキシシングル)

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  • アーティスト:雪野五月
  • 発売日: 2007/08/17
  • メディア: CD
 

 

スカイツリーの南、荒川の西

アラフォーを手前に控えて小さな夢をかなえることができた。とうとう東京の下町に住み始めたのだ。

 

10年ほど前に上京してから下町が好きになった。おれが生まれ育った町は地方のニュータウンで、歴史や時間のにおいがしない人工的に整備された土地だった。

 

大学に進学することが決って東京に住み始めて驚いたのは、浅草みたいに典型的な下町だけじゃなくて中央区の川沿い海沿いみたいにタワーマンションと昔からの戸建てや木賃が同居している街があることだった。『3月のライオン』みたいて素敵な街だなと思えた。上京してすぐに住んでいたのは学生街だったけど、そうした住んでみたい場所と出会えて東京がますます好きになった。

 

いつかは下町に住みたいという思いは強くなって、でも、働き始めて住んだのは戦後に開発された東京の西の住宅街だった。とはいえ転職とそれにともなう転居でそうした気持ちが偶然形になった。住み始めたのはスカイツリーの南、荒川の西の錦糸町・住吉を中心としたエリアである。

 

なんで下町が好きなんだろう。きっと、幼い頃にできなかった歴史を感じられる生活がしたかったからだと思う。現在と歴史が同居している方が後者は際立つよね。だから、スカイツリーのふもとで、いつでも現代的な技術を感じられて、同時に古い町並みを感じられる場所が良かったんだろう。

 

スカイツリーの南は関東大震災後の復興計画で町が碁盤状に整備されている。もっと南に行けば湾岸の開発エリアにたどり着く。下町なのもあって銭湯がたくさんある。銭湯に行けば反社と力士に会える。すごい、歴史を感じられる。浅草もふとだけど家賃がちょっと高いんだよ。

 

また、荒川を西側の墨田区江東区から眺めたときに見られる風景をどうしても生活の中に取り込みたいという気持ちがあった。細田守版『時をかける少女』のラストシーンのモデルとなった場所で、すれ違う登場人物の気持ちを象徴させた中央環状線が見える荒川の河川敷がある。この場所に来るたびに10代の自分の気持ちを思い出すことができる。

 

こうして下町に住み始めて実感したのは、ああ、自分は都会で忘れられたような場所に住みたかったんだなっていうことだった。下町のタワーマンションよりも、開発から取り残された場所に住みたいんだ。なんというか是枝裕和作品で例えると『空気人形』『万引き家族』にでてくるような町です。

 

そうして無職なのに早く起きて夜遅くまでタスクをこなし、深夜の帰り道でスカイツリーを見て元気をもらっています。

 

それでも、夢みたいな生活をさせてもらってるって胸を張って言える。

 

国境の南、太陽の西 (講談社文庫)

国境の南、太陽の西 (講談社文庫)

  • 作者:村上 春樹
  • 発売日: 1995/10/04
  • メディア: 文庫
 

 

 

ナノブロック 東京スカイツリー(R) デラックスエディション ver.2.0

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  • 発売日: 2012/11/02
  • メディア: おもちゃ&ホビー
 

 

 

空気人形

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  • 発売日: 2016/05/01
  • メディア: Prime Video
 

 

ルンバ

 ご無沙汰しております。簿記の勉強と引越の準備、それから転職のプレッシャーに囲まれて精神が死んでおりました。さて、引っ越しする前からこれらのプレッシャーを食らってる訳で、そうした結果どうなるかと言うと、端的に言えば死ぬほど部屋が荒れます。

 

 要領の良さよりはリミッターを外した負荷をかけられる特殊スキルでこれまで生き延びてきたのでこうした状況は慣れっこなのですが、その結果、効率的なタスク処理、とてもハードなストレスの実感、そして同時に部屋の荒廃が生じるんですね。

 

 自分がいろんなやるべきことを考えられるリソースのすべてをなにか単一の目標にぶっこむということをしているわけなので、まず、まあ放っておいても、なんとか無くならない自分の住処が荒れます。

 

 流石にゴミ屋敷にはなりません。社会人ですからね。ですが、掃除が疎かになり部屋が汚れます。考え方があれなんで、すぐに汚れるものを人が労力を割いて毎週掃除することってなんなのって思ってしまうんですね。汚れを解消したとしてもすぐ汚れる。それを人力をかけて解消する。いつまでも終わらないルーティーンである。いや、それ人間がやらなくても良くね?日常生活的賽の河原やないか。

 

 そういう発想を積み重ねた結果、引越し業者さんに来ていただいた当日は床が死ぬほど汚かった。だって床を掃除するのだるいんだもん。すぐ汚れるじゃん?なぜだろう、テレビの裏にトンボの死骸があるのは。

 

 そうした反省のもとに引越酒ではルンバを導入しました。ルンバ。くっそたけえの。

 

 でもおもうんだよ、共働きの同級生がルンバを2台置いている。そんなにいいのかい?っていう精神ですよね。

 

 結論から言う。人生が変わる。毎朝、ボタンを押せば部屋をきれいにしておいてくれる。俺ができないことをテクノロジーが代替している。目に見えないホコリを過労でルンバが吸い取ってくれるのよ。

 

 よくあるルンバに対する批判。いや、でもゴミの取り残しとかあるでしょう?ダイソンはそんなことないよ。うむ、取り残しはあるよ、もちろんある。でも言いたいのは、そうした発想の根本から違うのよということ。

 

 比較しますね。

 

 ダイソン→高性能掃除機、ルンバ→何度でも掃除をやるパシリ(掃除が完璧であるわけではない)

 

 俺には圧倒的に後者が向いていたわけで。パシリで足りないところは週一でゴミを直で拾えばいいんですよ。

 

 そうしてルンバにガッツリ依存する生活ですが、あれだね!部屋が労力掛けないできれいってのは本当にいいことだなあ!!!

 

 

 

 

 

 

現実との区別がつかない作品

 ときどき、どうかしている人が起こしていたと思われる事件がマスコミに取り上げられますね。逮捕された人の部屋にゲームやら、あれなアニメやらがあるとどうだという風に取り上げられがち。

 

 でもさ、いろんな表現物があって、現実との区別がつかないくらい没入感を抱かせてくれるものってあるよね。

 

 昔から没入してた作品は『メタルギアソリッド』、『バイオハザード』シリーズ。バイオは特に4が楽しかった!『ズッコケ三人組』、他にも江戸川乱歩の『明智小五郎』シリーズ。大学生になって、へー、面白いなって思ったのは『涼宮ハルヒの憂鬱』だったり、『ゴルゴ13』だったり。新聞社の記者が書いたルポもいいと思う。

 

 サバゲーやったときはゲームや漫画で学んだような動きしたりした。もちろんもっと文学的な作品に没入したりして、そのことがレッテルで人間を見ないでその人の主観的な経験、個人的な視点を理解しようと頑張ったりすることにもつながった。

 

 実はそういう経験から他人の内面を大切にする方法を/同時に損なう方法を学んでいたりする。

 

 特に活字を読み始めたのは大学生以降だった。ガッツリ現実との区別がつかなくなりそうなほど没入した作品はなんだろう。学生時代は村上春樹にその土地に根付かない孤立感はまったりしたな。夏目漱石太宰治芥川龍之介みたいなひねている作家にもドハマリした。だいたいこの連中は教科書に乗っているけど、どっぷり浸かっているやつとは仲良くなっちゃいけない作家である。

 

 社会人になってからは、いろんな美術館に行って、これは吸い込まれるみたいな作品と向き合えるのが本当に面白かった。

 

 つまるところ、なにかしら表現物と向き合ってびっくりするくらいハマった、そのこと自体を否定するような人とは付き合わなくていいと思う。

 

 だって現実との区別がつかない作品と出会えるのって、人生の大きな喜びでしょう。

 

 硬い話をすれば表現の自由が価値を持つ理由の一面でもあると思っている。もちろん、表現者の側から見たらまた別の理屈があり、それでもなお、社会で表現の自由は制限されるべきであると思う。

 

 とはいえ、(適度に制限された上での)自由な表現物にあふれる世界って、素敵なものやら死ぬほど不快なものもあって、同時にマジでどうでもいい物が溢れていて、そんな環境がすごく素敵だと思いませんか。人の意志が溢れているというか。

 

 メタルギアⅤはマジでクソだった。最後まで作れクソ!!バーカ!!!

 

 

METAL GEAR SOLID V: GROUND ZEROES + THE PHANTOM PAIN - PS4

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こころ

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夢のなか―連続幼女殺害事件被告の告白

夢のなか―連続幼女殺害事件被告の告白

  • 作者:宮崎 勤
  • 発売日: 1998/12/01
  • メディア: 単行本
 

 

プロジェクトX

 まあ、プロジェクトXはあれである。シンゴジラの規模をしょぼくして毎週やっていたようなもんである。昭和である。おっさんである。

 

 それでも放映当時は本当にすごかったんだよ。シンゴジラプロジェクトXを超えたんだ。

 

 当該番組は、中島みゆき→危機→がんばってなんとかする→なんとかなる→中島みゆき、という形式が確立したサラリーマン的ノンフィクションである。昭和生まれにはOP「地上の星」とED「ヘッドライト・テールライト」が刺さった。

 

 好きなエピソードを三つ。

 

 ①『執念の逆転劇 世界を驚かせた一台の車/名社長と戦った若手社員たち』

 1970年代、当時はスピードが勝負のホンダで環境的な評価軸から見て革新的な新車を開発してクッソ厳しいアメリカの排気ガス規制を通す物語である。すげえ格好いいのは、そんなスピード最高、排ガス上等のホンダで排気ガス抑制というミッションに立ち向かった技術屋さんの言葉だ。

 「車が空気を汚しているんだったら、まあそれっきりにするのが技術屋の役目じゃないか」

 「そこまで必死に走ることだけが目的じゃないんだ。われわれがここまで走ることにはきれいな空がまってる。そして自分も世の中にそういうかたちで貢献できる時代に居合わせたことを大変幸せなことなんだ。」

 

 ②『わられ茨の道を行く~国産乗用車攻防戦~』

 これも格好いい。戦後すぐの1950年代に国産乗用車量産に挑む話だ。時代は米国車が国産車を技術的に圧倒する時代。会社で米国車生産の下請けとして凌ぐか自前の国産車生産で打って出るか、トヨタの一社員のおっさんが常務に問われた時、おっさんは「技術で勝負したい」と申し出る。これは本当に格好いい。その全権を任されたおっさんが言うんだ。

 「開発は夜行列車の運転と同じだ。先が見えなくても度胸で走り続けろ」

 

 ③『炎を見ろ 赤き城の伝説~首里城・執念の親子瓦』

 このエピソードはちょっと異色かもしれない。太平洋戦争ですでに色がはがれていた首里城は消失。1950年代、剥げる前の赤を含めて首里城を復元させようというプロジェクトにおっさんたちが挑む。

 プロジェクトXはエンジニアの話とそれ以外の普通の人の話が分かれているのがほとんどなんだけど、これは両者が融合した話である。このエピソードを好きになったのは社会人になってからだ。一見、工学的なプロジェクトでも文系が核心を担えるという希望だった。素敵な言葉はあったかな、、、?覚えてん。

 

 この三つのエピソードはおれの社会人になってからの仕事の軸をつくっている。

 

 今更だけどおれ中小自治体の事務職公務員なんですよ。そんな役人ですがかつて新人の時に新しい政策をやろうと思ったことがあるんですね。振り返ると、この三つのエピソードはほんとうに自分の信条の背骨をつくってくれたと思う。

 

 いろいろな経緯を経てくっそハードモードに自分のまちが置かれました。入ったときにはそんな感じでした。こういう時、公務員が晒される誘惑はちょろちょろっと問題解決のためという体で近くの自治体の真似を適当にやって議会含めて対外的には「先進事例をまねしました」「がんばってます」といいはることなんですね。

 

 でも、絶対そういうことはしたくなかった。

 

 だって適当によそのまねをしてもうまくいくわけないし。一生懸命やった方がいいじゃん。

 

 プロジェクトを担当してたときの気持ちはどんなだっただろうか。

 ①「今、こんなクソみたいな状況に置かれているけれども税金を使って問題解決のために社会へ働きかける立場にいられることはとても幸せなことなんだ。」

 ②「うちはよその真似でお茶を濁すなんてことは絶対にしない。方法を開発してなんとかする。」

 ③「とはいえおれは技術のことはわからん。だから、わかる人に参加してもらって問題意識のもとに大暴れしてもらっても全体をまとめる立場で踏ん張る。」

 こんな風に思ってた。新人のくせに、同時にだからこそ気張ってたんですね。

 

 俺がつくった政策はどうなったんだろうか。その結末はここでは記さない。

 

 でも、その政策をつくる過程と異動後を観察する中でいろいろ役所へ抱いていた希望は潰え、やめることになった。

 

 でもプロジェクトXは大好きだ。本当に思春期にこの番組を見れてよかったと思う。

 

 へっどらーいーと てーるらーいと たーびはーまだおわらないー

 

 

 

 

 

 

 

『伝説の教師』

 伝説の教師っていうドラマが20年前に放送されていた。それが今でも忘れられない。いわゆる学園モノで焦点を教師にあてた作品で、今でもすごい好き。なんでいい歳こいて好きなのかを考えてみた。

 

 まず、話の中心にいるのは松本人志なんだけど、彼のキャラクターのある部分が、ああわかる、こういうところは俺にもあったと思えた。それは、「常識」という言葉が嫌い。あと、言っちゃだめだけど、それを言っちゃあおしまいよ的な本当のことを、みんなが悩んでる場面で言いたくなっちゃう。ていうかすげえ撚てるよね。そういうところに共感していた。そのくせ変なとこで熱いっていう。なんで自分がまとものど真ん中にいる職場で働いているのかわからん。

 

 2つ目。音楽がいい。音楽がいいんです。EDがTHE HIGH-LOWSの『青春』。格好いいよね。『青春』は今でもすごく好きでCMで聞くとすごく嬉しくなれる。あんなにわかりやすいようでわかりにくいけどぐっとくる、記憶を掘り起こされ今の心が揺さぶられる曲はないと思う。職場の初めての飲み会の二次会で、副社長もいるのに『青春』とユニコーンの『大迷惑』を歌ったら死ぬほどひかれた。

 

 そして最後に。『生きる』のオマージュの回がめちゃくちゃよかった。『生きる』は黒澤明の名作で、多分に影響を受けた作品だ。もう大好きすぎる映画なのです。そのオマージュ回で焦点をあてられたのが黒澤明の孫の女優で、彼女の役はもうすぐ病で死ぬ+なんかめっちゃダークな感じだった。その回でなんで生きるかみたいなやりとりが中居正広松本人志の間であった。その後の展開を含めてすごく感動的だった。

 

 たぶんね、なんのために生きてるの?「笑うため」に生きているっていうのは本当にそうだと思う。黒澤明の『生きる』も同じ問に違う返事で答えきっていた。『生きる』の答えも正解だと思う。同時に『伝説の教師』の答えも正解なんじゃないかな。

 

 あるいは、彼の台詞が正解であったと振り返られる生き方をしたいと思う。

 

 

伝説の教師 VHS セット

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FLASH~BEST~

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生きる

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