現実との区別がつかない作品
ときどき、どうかしている人が起こしていたと思われる事件がマスコミに取り上げられますね。逮捕された人の部屋にゲームやら、あれなアニメやらがあるとどうだという風に取り上げられがち。
でもさ、いろんな表現物があって、現実との区別がつかないくらい没入感を抱かせてくれるものってあるよね。
昔から没入してた作品は『メタルギアソリッド』、『バイオハザード』シリーズ。バイオは特に4が楽しかった!『ズッコケ三人組』、他にも江戸川乱歩の『明智小五郎』シリーズ。大学生になって、へー、面白いなって思ったのは『涼宮ハルヒの憂鬱』だったり、『ゴルゴ13』だったり。新聞社の記者が書いたルポもいいと思う。
サバゲーやったときはゲームや漫画で学んだような動きしたりした。もちろんもっと文学的な作品に没入したりして、そのことがレッテルで人間を見ないでその人の主観的な経験、個人的な視点を理解しようと頑張ったりすることにもつながった。
実はそういう経験から他人の内面を大切にする方法を/同時に損なう方法を学んでいたりする。
特に活字を読み始めたのは大学生以降だった。ガッツリ現実との区別がつかなくなりそうなほど没入した作品はなんだろう。学生時代は村上春樹にその土地に根付かない孤立感はまったりしたな。夏目漱石や太宰治、芥川龍之介みたいなひねている作家にもドハマリした。だいたいこの連中は教科書に乗っているけど、どっぷり浸かっているやつとは仲良くなっちゃいけない作家である。
社会人になってからは、いろんな美術館に行って、これは吸い込まれるみたいな作品と向き合えるのが本当に面白かった。
つまるところ、なにかしら表現物と向き合ってびっくりするくらいハマった、そのこと自体を否定するような人とは付き合わなくていいと思う。
だって現実との区別がつかない作品と出会えるのって、人生の大きな喜びでしょう。
硬い話をすれば表現の自由が価値を持つ理由の一面でもあると思っている。もちろん、表現者の側から見たらまた別の理屈があり、それでもなお、社会で表現の自由は制限されるべきであると思う。
とはいえ、(適度に制限された上での)自由な表現物にあふれる世界って、素敵なものやら死ぬほど不快なものもあって、同時にマジでどうでもいい物が溢れていて、そんな環境がすごく素敵だと思いませんか。人の意志が溢れているというか。
メタルギアⅤはマジでクソだった。最後まで作れクソ!!バーカ!!!