34歳からはじめる自由帳

あれが好きななにかについて言葉にするブログだわんわん。チャームポイントは誤時脱字。

「普通の人は人生が二つあるんだよ」

 友人は激務の人が多い。まじで大変だなと思うけどお金がたくさんもらえるのでほんと羨ましい。お金だいしゅき。あと大企業務めって格好良くないですか。おれも三菱商事勤務とか言ってみてえよ!!

 

 大変な俗物である。この前、学生時代の後輩と酒を飲んで「タワマンに住みたいわけではないけど、タワマン住んでますとは言ってみたい。」的なトークをした。転職活動や年収についても話した。後輩は30歳で800万である。なんて羨ましいんだ。それに対しておれは中所得短時間労働、残業もたいしたことはない。というかほぼない。マイナーなところで働いてる。赤裸々クソ飲み会である。

 

 新聞社勤務の友達も大変そうだ。っていうかこの前飲み会の席で休日なのにあいつ飲み屋で原稿書いてたぞ。地方新聞社で働く女友達から仕事の話を聞いていると、この人は仕事で新聞記者をやっているというか記者というある特殊な生き方を選んでいるような感じであった。学生時代は記者になりたくて選考を受けてみようかと思ったこともあるけど、受けないで正解だった。

 

 「普通の人は人生が二つあるんだよ」は地方新聞社で働く彼女が母親から言われた言葉だ。普通の働く人は平日はだいたい18時前後で違う生き方をしているという趣旨だ。昼も夜もなく働いている時に長時間労働を愚痴ったら諭されたらしい。だからこの言葉は又聞きなんです。聞いた時は酒も入っていて爆笑したんだけど、なんかいい言葉だなと思って忘れられないでいる。そうか普通の人は人生が二つあるんだ。

 

 「職業として何をするかを選ぶことは重要なことで、仕事は自分にとってなにか大切なことを実現するために選び、けっこうなお金をもらってこそのものだ」という信念は20代のころとても強かった。特に新卒時の就職活動の時、自己分析とかやるわけじゃないですか。今までこういうことをやってきた人間で今はこんな人間だからこれから御社でこれをやりたいんです、という信念を自分も含め周囲の友人も持つべきものだとされてきたように思う。

 

 でも、今の職場ではそんな信念を持ってる人はほとんどいない。ぬるく働き、早く帰る。そして、みな自分の時間、あるいは家族との時間を大切にしている。

 

 そんな職場が死ぬほど嫌いだったけど、あるとき嫌いではなくなった。この環境が好きなのか?いや、好きではないかも知れない。でも、助かっている。

 

 「普通の人は人生が二つあるんだよ」という言葉はなぜだか自分の支えになっている。たくさん働いてたくさん稼いでない自分や生き方を肯定しているように聞こえるからなのかな。

 

 

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