倉敷美観地区
近くに行った際は寄りたくなる場所があることはとても幸せなことで、俺の場合は倉敷美観地区がこれにあたる。倉敷の美観地区というのは、京都の祇園だったり川越のような古く統一的な街並みが残っているエリア一帯のことです。
倉敷の思い出は決していいものばかりというわけではない。かつて祖父が倉敷市内の病院に入院していて最終的にそこで亡くなった。美観地区は、祖父のお見舞いのたびに帰りに寄る場所だった。祖父のことがとても好きだったのに加えて、美観地区の街並みはとても素敵でお見舞いに行くことをとても楽しみにしていた。あと、病院近くのお弁当屋さんののり弁もとても美味しかった。
ところで美観地区は倉敷の街並みを指す固有名詞的な言葉ではない。美観地区自体はもともとは都市景観保全のための一制度で、例えば皇居周辺も美観地区として指定されたことがある。されたことがあるというのは、すでに制度としての美観地区は廃止されているからだ。倉敷も、そういう意味では制度的な意味での美観地区にはあたらない。しかし、実際には倉敷"美観地区"という呼称が通用している。あとまあ、こういう古い街並みで重要伝統的建造物群保全地区という素晴らしい制度があるので、ぜひ重伝建で検索してみてください。
倉敷の美観地区周辺にはものすごい年季の入った銭湯もある。最高。超レトロ。倉敷でフラフラしてなにか食べて酒を飲んだら、その銭湯に浸かることにしている。そうするとああ、幸せだなあとしみじ思う。ただ、ここの女将さんがなんか変わっていて、そういうこと言わなければもっと繁盛するのになって思う。
なかなかタイミングが合わないのだけど、倉敷含めて岡山では春先に鰆を食べれてとても幸せになれる。鰆めっちゃうまいんだよな。こんど行くときは鰆の季節に行こう。それで鰆を食べてお酒を飲んで、銭湯に入ってまた東京に帰ります。