不倫がテーマの漫画
不倫漫画が好きだ。という話をここ何日か色んな人に話したんだけど、だいたい反応はわかりやすくて「歪んでるねww」というものです。別に失楽園みたいにエロいシーンが見たいとか既婚者のセクロス、人が人を裏切ることに興奮するわけじゃねえよ。
なぜ不倫漫画が好きかという議論は結構重ねてきて、その過程で自分の考えも変わっている。例えば、自分は未婚だしということで「異世界モノとしてみてる」とか、「今更君に届けとか古いけどハチクロなんて響かないから、34歳のおっさんには不倫が丁度いい」なんていろいろ話してきた。
でも、今思うのはおそらく濃密な人間関係の揺れが見たいんだけどちょうどいいテーマのものが他になかったということに尽きるんだと思う。それに加え、最初に読んだものがこの人間関係をめっちゃうまく描いていた。1122なんですけど、嫁の誘いを断る夫の一言が本当にいいんだよ。
話を戻します。じゃあ何歳だろうが濃密な人間関係が展開されるのはどんなシチュエーションなんだという話しですよ。これはめっちゃわかりやすい。典型的には家族です。構成員にいろんな年齢のメンバーが居るし。そして、その濃密な人間関係としての家族の問題だからこそ刺さるんだろう。だから、不倫漫画って言うと微妙ですけど、つまるところこれはホームドラマのうち、特に夫婦関係の緊張に焦点をあてたものをいうと考えれば良い。不倫漫画はホームドラマだ。
ホームドラマは大好きで、その名手といえば是枝裕和監督ですよね。是枝監督は『万引き家族』で有名な作品でまじでめっちゃうまい。最高。大好き。
さて、ホームドラマの内、最も典型的な夫婦間の緊張を描いているジャンルとしての不倫がテーマの作品ですが、とりあえず追っかけているのは4作品です。
1作品目です。1122。これはまじでめっちゃいい。家庭に不倫関係を持ち込まないという前提で始めた公認不倫制がもたらす結果を追っかけていく話です。めっちゃうまい。人間関係の妙を描ききっていると思う。
2作品目はあなたがしてくれなくても。これはそんなに話の展開がうまいわけではないけど、不倫という緊張感、夫婦間の距離感のゆらぎを感じられる作品です。でも、同じ職場で出会って、っていうありがちなシチュエーションなんで感情移入はしやすい。
3作品目はサレタガワのブルーなんだけど、これはW不倫したそれぞれのサイコっぷりを楽しむみたいな話になってる。人間関係の妙とかじゃないんだよな。悪役にひいて溜飲下げる話だからちょっと期待しているものとちがいます。
最後!最近読んだ恋する母たちですが、これはめっちゃいい。さすが柴門ふみという感じ。話の展開はゆっくりなんだけど、実に登場人物たちの人間らしさを感じる。
そういうわけで、ホームドラマを細分化したジャンルみたいな不倫漫画が大好きなんで、いいのがあったら教えてくれよな!!あと、最後になりましたが、おれ『万引き家族』に出てます。